2012年01月22日

ボクの鼻はエネルギー

img1.jpg

これはまだ保育士をしていた頃のお話。
当時、私が担当していたのは年中さんで、
4歳児のクラスでした。

寒い北風がふきすさぶ季節。
鼻水をいつも垂らしている男の子がおりました。
「○○くん、きたな〜い、鼻水出てるよ」
おませな女の子たちが、囃したてます。
子どもが鼻水を垂らしているのは当たり前と思われるでしょうが、
最近はそうでもないのです。

確かに、昔は鼻水をたらし、
袖口や手で拭いた跡がカピカピになっている光景を
よく見かけました。
でも今の子どもたちは案外小ぎれいで
鼻水を垂らしている子は少ないのです。

「早くティッシュで拭きなよ」
ひとりの女の子がティッシュを差し出します。
「ふん!!」
男の子は、女の子の手を払うと
「ズズズズーーーッ!!」
と思い切りよく鼻水をすすってみせました。
その音のすさまじさたるや、
部屋にいた全員が振り向くほどの大きさです。
「きたな〜い!!」
悲鳴にも似た叫び声をあげる女の子たち。
「いっつも鼻水が出てて気持ち悪い」
心ない声まで飛び交い始めました。
こうなってくると、悪意がない分、よけい始末に負えなくなってきます。

「○○くん、お鼻が出たらすぐティッシュで拭こうね。
すすったらバイキンも一緒にお口にはいるからよくないんだよ。
それから皆もきたない!!とか言わないの」
何とか事をおさめようとする私に、
男の子はこう言い放ちました。
「ボクの鼻はエネルギーなんだからいいんだよ」
と。
その瞬間、私を含めた「くま組」全員の頭のうえに?????が。
あまりに的外れな発言に騒ぎ立てた張本人の女の子も
「鼻がエネルギーなんてバカじゃないの」
と言いながらも、それ以上何も言わなくなりました。

あとからわかった話ですが、
男の子はどうやら鼻炎で、
鼻水が出るのはアレルギーだから仕方がない、
と言いたかったみたいでした。


「どうしてボクはいっつも鼻水が出るの」
そう聞いた男の子におじいちゃんが
「おまえの鼻はアレルギーだから仕方ないんだよ。
病気なんだから汚くない、だいじょうぶ」
と言ってくれたそうです。
まだ4歳の男の子には「アレルギー」と「エネルギー」の
区別がつかなかったのでしょう。

言い間違いが可笑しくて笑ってしまうお話ですが、
本人はその当時、ちょっぴり傷ついたのかもしれませんね。

あの男の子はどうしてるかなぁ。
なんてちょっと懐かしく昔を思い出した一日でした。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

テレビで「ALWAYS 続三丁目の夕日」をやっていました。
古き良き時代の懐かしいお話です。
見終わったあと、家族の大切さ、人と人とのつながりの温かさを感じさせられ、
心がホンワカとなりましたね。

私が幼いころも、近所にはおせっかいなおばさんや、
悪いことをしたら本気で叱ってくれる大人たちがたくさんいました。
鼻水垂らしている子もザラにいたし、
当たり前のことでした。
またその頃はティッシュではなく、
ザラザラしたちり紙で鼻を拭いていました。
硬いので拭いたあと、鼻の下が真っ赤になったものです。
だから拭く前によく紙をもんで柔らかくするという技を
覚えたときは感動しましたよ。(古い話)

ですが今の子どもたちは衣服もおしゃれで、
実用性よりもファッションや見た目重視です。
鼻水を垂らしている子、
ましてや青っ洟の子など見かけなくなりました

現代は近所づきあいも希薄で、人との関わりをできるだけ避けるような時代に
なってしまい少し寂しい気持ちがします。

経済が成長し、物が豊かにあふれ、
暮らしが便利になってきた反面、
情緒だとか、風情だとか、人情だとか、
大切な何かが失われていったのかもしれないですね。

テレビを見ながらふと、懐かしく昔のことを思い出し、
今日のお話を書きました。









posted by smile-one at 01:05| Comment(20) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうですね〜本当に鼻水を垂らしている子は
見なくなりました〜
オシャレや身だしなみに気を使っているのなら
内面も磨いて欲しいですけどね^^;
Posted by ネコママ at 2012年01月22日 09:04
先日テレビで、三宅祐司夫人の言い間違いが面白いという話を聞きました。お子さんが小学生のとき、「もっと触れ合ってください」と言われ、「スキンヘッドが大事ですね」と言ったとか!
エネルギーとアレルギーも、きっと間違ったことあるでしょうね。
この男の子、きっと自分の意見を主張できる強い子になったと思います。スマちゃん、会ってみたいでしょうね。
Posted by ようこ at 2012年01月22日 13:46
こんにちは。
大人の『大丈夫だよ』。
この声はとても大事に感じます。
見ず知らずの爺さんに
電車の中で鼻啜る音がうるさいと文句言われた事があります。5年くらい前かな?
鼻炎なので鼻かむと大変な事(鼻水とくしゃみが止まらなくなります)になるんです。
Posted by トマト at 2012年01月22日 15:19
ALWAYSの頃、例えば「南極大陸」に出てくる子供たち。
確かにトイレにある紙受けは竹とかで出来た四角。
漂泊されていないザラザラの紙が入っていた。
う〜〜〜ん。

あの頃というのは二度目の坂の上の雲だったような気がします。
戦後、完璧に叩きのめされたところから
経済発展の坂を登って行ったんですよ。
現実は惨めなことばっかりでも
いつかは坂の上のあの雲をつかみたいと思っていたんですな。

いまという時代は
日本は坂の上から下山しようとしている感じで
僕はあまり好きではありません。
Posted by 根岸冬生 at 2012年01月22日 16:12
>ネコママさん

訪問&コメントありがとうございます。

最近のファッションは重ね着が当たり前で、
お昼寝で脱がせた後に、元通りに着替えさせるのが大変でした。
これが先だったっけ?みたいな。

トイレに行ってもひとりで脱げないような服が多く、
親の自己満足でしかないな、とちょっぴり思ってしまいましたよ。
Posted by smile-one at 2012年01月23日 00:47
>ようこさん

訪問&コメントありがとうございます。

言い間違いって案外多いんですよね。
以前の職場で一緒だった同僚も、言い間違いの女王で笑わせてもらってました。

狭い町だたから、たまに保育士時代に受け持った子どもたちに偶然会ったりするのですが、
男の子は髭が生えていたりしてビックリします。
オッサンみたい、昔はあんなに可愛かったのに・・・・なんてね。
Posted by smile-one at 2012年01月23日 00:50
>トマトさん

訪問&コメントありがとうございます。

本人にしかわからない辛さってありますよね。
この男の子も、好きで鼻水を垂らしているわけでもないのに、みんなに汚いと言われて、
とっても傷ついたに違いありません。
だからこそ、おじいさんの「大丈夫」って言葉が、嬉しかったと思います。
Posted by smile-one at 2012年01月23日 00:53
>根岸さん

訪問&コメントありがとうございます。

子ども頃はとても貧しくて(今もですが)
食べるものもなく、栄養失調になってました。
だけど、近所のおばあさんやら、おじいさんやらが、おむすびを握ってくれたりして、子どもを町ぐるみで育てくれているという時代でもありました。

お金もなく、嗜好品なども少なかったですが、
心は豊かだった気がします。

Posted by smile-one at 2012年01月23日 00:58
こんにちは♪
いつも訪問&コメントありがとうございます。
今は、あまり見かけなくなりましたね、鼻タレ。
親もこまめにチェックしてるのかも。
いつも思うんですが、便利さを追求するあまり
大切なものが失われてしまってるように。
子どもの頃過ごした昭和の時代が、私にはちょうど
居心地がいいんですがね。。。
Posted by hirokun at 2012年01月23日 08:54
勉強というか、、
過ぎたるは及ばざるが如し、ってところまで来てしまっているようです。

我々がわかっていることは
あいまいな惰性で過ぎていくということが
とってもキケンであるこということではないのかと
考えております。

それもこれも
たわいもない日常にしあわせがある、
ということに代表されるように

人類そのものには これ!
と言った目的がないからではないのか?

もっともっと
限りなく深く考えていきたいと思います。
Posted by Damsel at 2012年01月23日 13:20
とうとうカラコンが発売されるみたいだよ!まだまだ購入できるサイトが少ないから見逃さないで!
Posted by デ コ ログ at 2012年01月23日 19:34
実はうちのバカ坊も小さい頃は鼻炎でいつも鼻を
かんでました。親にしてみればそれも可愛かったけど(笑)。
今もちょっとその名残で(いや、垂らしてはいませんよ)、ティッシュは欠かせませんが、本人はいたって
平気。
人は皆それぞれですもんね。
Posted by バルおばさん at 2012年01月23日 21:21
スマちゃん、こんばんは☆ (*゚ー゚*)☆///♪

そっかぁ…
スマちゃん、昔保育士だったんだ。
私、なりそこないって知ってた?
当時、就職なくってさ。

スマちゃんは、まだ若い。
私の頃は、
鼻タレはもっとうじゃうじゃいたわょー。
あと、唇かさかさ…なめまくって
唇がかわいそうな男子もいたょ。
懐かしい光景に、小学生だった自分が甦る〜。
保育実習までしか、経験ないけど
子どもたちの視線って面白いよね。

私、テレビってあんまり観ないんだけど
ブログさぼっている間に
結構、テレビっコになりました。
みんなが知ってるけど
チャンネル権がないのょぉ。
そんな私が、ドラマも観てたのょ。
ミタさんだって、観てたんだからぁ。
「ALWAYS 続三丁目の夕日」も、もちろん。
思わず涙してねー。
続きが楽しみ♪

昭和の時代は、元気があってよかった…。
あの頃を振り返るコトも
大事なコトじゃないかなぁ…と
切に思う、今日この頃です。
Posted by berry-berry at 2012年01月23日 22:27
追伸

seesaaのコメント欄の不具合のコトですが…
コメント数も時々おかしくなるでしょ。。。
ブログ設定で
最新情報『実行』すると、直ります。
今度、やってみてね!!
Posted by berry-berry at 2012年01月23日 22:32
>hirokunさん

訪問&コメントありがとうございます。

便利さにあぐらをかいていると、
痛い目に合うんですよね。

昔は手書きが当たり前で、
住所録もちゃんと書いていたのに、
最近はパソコンに入力してハイ終わりって感じでした。

ところがパソコンが壊れてデータが無くなったとき「うぎゃ〜!!」となりましたから。
やはりアナログは強しってことですね。
ちゃんと手で書こうっと。

私も思い出すのはいつも、
子どもの頃のことばかり。
不便だったけど楽しかった♪
Posted by smile-one at 2012年01月24日 00:50
>Damselさん

訪問&コメントありがとうございます。

便利な世の中になり、
何でもパソコンに頼ってしまうので、
最近では簡単な漢字すら書けない。

思考能力が衰えてきてる気がします。
文明の利器に頼りすぎると、
そのうち退化してしまうかもしれませんね。

人間は考える葦である、
まさに今その言葉を思い浮かべました。
Posted by smile-one at 2012年01月24日 00:56
>バルおばさん

訪問&コメントありがとうございます。

保育士時代、これまた不思議なことですが、
自分の担当している子どもの鼻が垂れていても、可愛いく思えたし拭いてあげることも
全然いやではありませんでした。

ところが他のクラスの鼻が垂れている子を見ても全然可愛くないんですよね。
これが身内びいきというものでしょうか。
Posted by smile-one at 2012年01月24日 01:00
>berry-berryさん

訪問&コメントありがとうございます。

実は保育士だったんですよ。
保育短大を卒業して20歳ですぐ幼稚園に勤め、
そこが閉園になってからは、臨時の保育士をしていました。

berry-berryさんも保育士志望だったんですか。
きっといい保育士さんになれたでしょうね。

子どもは日々変化するし成長するので、飽きませんでしたよ。
子どもたちから学んだこともいっぱいあります。
そのことも書いていけたらと思ってますが。

私も最近テレビを見るようになったんですよ。
ひとり暮らしをしていたときは、
テレビがなかったので、本ばかり読んでました。

家政婦のミタは凄く話題になったし、
視聴率も群を抜いて高かったですね。
連続ドラマって一話を見てしまうと、
やっぱり続きが見たくなっちゃいます。

seesaaのコメントのこと、
教えていただいてありがとうございます♪
早速試してみますね。

本当にコメント欄の不具合が多いので、
困ってしまいます。
Posted by smile-one at 2012年01月24日 01:10
きっと私も、鼻水を垂らしていたんだと思います。
母もいつも鼻をぐつつかせていましたが、いつも「アレルギー性び、え、ん」と節をつけるように、とぼけた表情で言っていました。この男の子と同じですね。
Posted by 熊さん at 2012年01月25日 22:17
>熊さん

訪問&コメントありがとうございます。

私は中耳炎によくなっていたので、
鼻のとおりが悪かったのかもしれません。
鼻水がたれていた記憶はないですが、
垂らしていたかも?
Posted by smil-one at 2012年01月27日 23:54
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